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夫婦のみの空間でしかできないこと

どの夫婦でも、夫婦のみの空間でしかできないことってある。あ、いえ、そっち方面の話じゃなくて、なんか、もっとアホらしいこと。

今日は、突然、米国での高校時代のどうでもいいような一コマが、なぜか頭に浮かび上がった。私が車の後部座席の真ん中に座って、両隣には野球部のチームメートがいた。夏の暑い日で、私が両腕をあげて体を伸ばしたら、 脇毛がTシャツからはみ出た。その瞬間、両隣のチームメートが鼻を押さえながら「腕を下げろ!」と言ってきた。脇毛から放たれた私の体臭、いわゆるワキガに耐えられなかったらしい。

そんなことを思い出しながら、ふと、「18年たった今も、臭うのだろうか?」という、極めて非生産的な疑問が頭に浮かんだ。おならと同じで、こういう臭さは、他人でないとわからない。誰かに嗅いでもらうしかない。

米国の高校時代、自分の口臭を気にしていた私は、毎朝、学校でタイラーとジョナサンという2人の友人の顔に口を近づけ「ハーー」と息を吐いて、口臭テストをしてもらっていた。ジョナサンは「今日は4点(10点満点中)だな」とか「うん、今日は悪くない。8点」と、点数をつけ、タイラーは「近くだとちょっと臭うけど、遠くなら大丈夫」とか言っていた。ある日、タイラーの顔の前でいつも通り「ハーー」としようとしたら、誤ってゲップが出た。「今日のはたまらなく臭かった」と言われた。この時、私は初めて、ゲップで発せられた口臭は普段のより臭いということを知った。タイラーは、「大体、なんで、お前の口の匂いをかがなきゃならないんだよ」と我に返ったようで、口臭テストを辞退。以降、ジョナサンだけがたよりになり、毎朝、10点が取れるよう、頑張った。

今となっては、タイラーもジョナサンも遠いアメリカだ。私のワキガのテストを頼めるのは、一人しかいない。今年のジュネーブの夏は暑い。普通に仕事をしているだけでも汗が出るほどだ。夕方の散歩から帰ってきたあと、上半身裸になって、ソファーでYouTubeを見ているスージンに「ちょっと、脇毛の匂いかいでくれない?」と頼んだ。

スージンは「え?頭おかしくなった?」といい、私は「いいだろ。ちょっとだけでいいんだ。昔、臭かったらしいんだけど、今でも臭いのか知りたいんだ」と右肩の脇を、ソファに横たわるスージンの顔に近づけようとした。

スージンは「ちょっと、辞めろ!」と言うが、私はスージンの腕を押さえて、脇を鼻に近づけようとした。スージンは鼻をつまみ、私の腕を噛むそぶりをして、脅した。

どうやら、彼女は、絶対に私の脇の匂いを嗅ぐつもりはないようだった。

私は諦めず、「ちょっと、テレビでも見よう」と2人並んでソファに座り、肩と肩を寄せ合った。テレビを見ながら笑うスージンに、「ちょっと、脇の匂い嗅いでくれへん」と関西弁で、お願いしてみたが、「もう、本当はテレビ見る気なんてないんでしょ!」と、立ち上がって、また、ソファでYouTubeを見始めた。

私は諦めた。ジョナサンが恋しくなった。多分、彼なら、今でも「うーん。今日は3点だな」とか言いながら、嗅いでくれたのだろう。良い友人に恵まれてた。

皆さんも、夫婦だけの空間でしかできないアホ行為、シェアしてみてくださいね。
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妻が私の知らない男友達を家に5日間泊める

自分はつくづく嫉妬深いと思う。

日本のNGOで働く妻の元同僚が、我が家に5泊したいという。さらに、この元同僚が去った後、韓国のNGOで働く妻の元上司が3泊したいという。計8連泊。2人ともジュネーブで開催される大きなNGO会議に出席するために日本と韓国からそれぞれ訪れるという。妻から初めて打診された時は、「最寄りのバス停から遠いから不便だけど、それを了承した上でならいいよ」と軽い気持ちで考えていた。家もそれなりに大きいし、ジュネーブのホテルは高いし、NGOの財政難は身をもってわかっているし、何より、色々学べる機会になるだろうし、、、。

しかし、ところがどっこい。実際に、もてなしてみると、色々ある。まず、前の記事で書いたが、私はノルウェーで緊急援助ロスターの研修が10日間あり、朝8時から夜11時までみっちり特訓/宿題で大忙しだった。ヘトヘトで戻ってきた次の日から、8連泊のもてなしが始まった。
私としては、とても疲弊しきっていることに、少しでも妻が思いを馳せてくれることを願うのだが、それがことごとく裏切られる。その裏切り行為が一つ一つ、ボクシングのジャブの様に私にダメージを与えていった。
最初のジャブが、妻の一言。「そろそろ空港に来る時間だから、コーヒーでも飲みにいこうよ」。え?私も、空港まで出迎えにいかないといけないの?「せめて、休ませてくれよ」と思いながらも、いや、妻がお世話になった人なのだから、しっかりもてなさなければと考え直し、重い腰をあげた。

空港で、その元同僚を出迎える。元同僚Bさんは、30代後半の米国人男性。私と面識はない。既婚者で子どももいる。3人でコーヒーを飲むが、妻はBさんと思い出話に花を咲かせる。

妻が作った夕食を食べた後、私は疲れているので部屋へこもる。妻は居間でBさんと話し込んでいる。「私ももてなしたほうがいいのかな?」「でも疲れているしな」「かといって、妻とBさんがずっと2人きりで話すのも、なんかムカツク」と色々考えてしまい、結局、疲れをいやすことができない。

次のジャブ。普段、私たちは午前8時45分ごろ家を出るのだが、Bさんは8時に出たいという。車は一台しかなく、最寄りのバス停までは歩いて20分。「それなら8時に出ましょう」と言いたいところだが、妻にせめて「じゃあ、私が8時に、Bさんをバス停まで送っていくから、あなたはゆっくり寝てて良いよ」という一言があれば、もっと気持ちよく言えるのになと、期待しても、妻からは全くその一言はない。妻からすれば、「お客様のために普段より30分早く出るなんて当たり前」なのである。

普段、朝ご飯は私が用意するのだが、妻のお客さんが来た時くらい、妻がやるのかなーと期待していたが、全くその気はないよう。せめて、「疲れているところ悪いけど、朝ご飯お願い」という一言がないかなー。

そして、その日の晩、妻はBさんや他のNGOとの方たちと夕食に出かけるという。私にとっての理想は「あなたは疲れているだろうから先に帰って休んでて。なるべく遅くならないように帰るから」という妻からの心遣いだが、現実は「あなたも来るでしょ?」。しかも、私が「話題についていけないと思うから」とやんわりかわそうとしても「知らない話題だからおもしろいんじゃない」とさらに押してくる。結局、参加しなかったが、あれだけ押されると、変な罪悪感が残る。

こんな細かいことを考えれば考えるほど、私の口数は少なくなり、妻からすれば「なんてお客様に対して失礼なの」という表情になり、妻も口数が少なくなっていく。

普段は気にならないようなことも、どんどん気になっていく。例えば、妻が白熱した様子でBさんと日本や韓国の難民問題について話す時。私は心の中で「へえー。そんな問題があるなんて一度もスージンから聞いた事なかったな」と思いながら、Bさんが「元同僚」から「男友達」へと変わっていく。

極めつけは4泊目の夜。Bさんは別の友人と2人で飲みに行き、バスで 1人で戻ってくるという。もちろん、バス停までは私か妻かが車で出迎えなければならない。しかし、夜11時になってもBさんからは連絡がない。さすがの私も「大丈夫かな?」と妻に言い、妻が連絡しても返答なし。ようやく、連絡が取れ、「11時45分着のバスで戻る」という。


ここで、私にとっての理想は「心配かけてごめんね。私がバス停まで迎えに行ってくるから先に寝てて」という妻の心遣い。しかし、現実はめっぽう厳しく、「一緒にバス停まで行く?」。「行くわけないだろ!大体、人の家に泊まりにきて、こんな時間に帰ってくるなんてありえない!」と怒鳴りたい気持ちを抑え、私は寝室に行った。

11時50分に帰宅してきた妻は、苛立って眠りにつけない私に、「なんで何も話さないの?」という。「こんな遅い時間にあなたのゲストが戻ってきて、何も感じないの?」と私が聞いても、「別に、いつもあなたはこの時間に寝るじゃない」と言う。「でも、11時まで連絡なかったら心配するし、疲れている時は11時に寝る時だってあるよ」と言うが、妻は「別に私が出迎えに行っているわけだから、あなたは寝れたでしょ」と言う。「あなたが11時40−50分に部屋と家を出入りしてたら、なかなか眠れないよね」と言う。

妻にとっては、財政難に苦しむNGOへ手を差し伸べることを、よく思わない夫。夫にとっては、出張から帰った直後、出会った事のない妻の男友達が家に5連泊することの心労を理解しない妻。このギャップは、想像以上に深く、議論は堂々巡りになり、私は「もう、一切、ゲストに部屋を提供するのはやめよう。あなたの元上司も断る!」と言い、妻は「じゃあ、8月に日本から来るあなたの家族も断ろう!」と極論に走り、私は、別の寝室で寝た。別々の寝室で寝るというのは、数年ぶりというか、初めての事である。

次の日、改めて話し合いを試みた。

私:昨日のことは忘れて、何もなかったことにしたいという気持ちもあるけど、今回の事はしっかり話し合ったほうが良いと思う。今後、またこういうことが起きないように。

妻:もうお互い出し切ったじゃない。

私:いや。しっかり話し合った方がいい。あなたがもし、誰かの家に泊まりに行って、11時45分に一人で戻ったら、あなたはそのご家族に申し訳ないと思わない?

妻:私が遅れた人なら、そりゃ申し訳ないと思うわ。

私:その申し訳ないという気持ちは、家族全員に対して?それとも、あなたを招いた友人にのみ?

妻:家族全員。

私:それはなんで?

妻:心配かけたんじゃないかと思うから。

私:はい。そうだよね。昨日の状況で、私が心配したというのはそれでわかるよね。

妻:でも、それで、なんで、私が、あなたに申し訳ないと思わなければならないのかがわからない。遅れてきたのはBさんでしょ。

私:Bさんは、あなたが招いたゲストだからだよ。

妻:Bさんは、私たち夫婦のゲストでしょ。

私:私はBさんとこれまで出会った事がなかった。出会ったことがない人を家に5連泊してもらうのは、あなたがBさんを知っているから。大体、妻の男友達に出会うのを嫌がる男性だっているのに、、。

妻:Bさんが男性か女性かなんて関係ないでしょ。じゃあ、Bさんが女性だったら何の問題もなかったの?

私:男性か女性か関係ないなんてことはありえない。私が男友達と2人で夜出かけるのと、女友達と2人で出かけるのとでは、違うでしょ?

妻:その友達がどんな友達かにもよるけどね。Bさんの場合は元同僚で、しかも子どもまでいるし。

私:女友達だったらすべて解決とかそういう問題じゃない。今回のは小さなことが積み重なっている。

妻:あなただって、女友達を自分の実家に泊めたりしてたじゃない。

私:泊めるか泊めないかの議論はしていない。私は、Bさんを泊めることは了承したし、空港までも迎えに行って、歓迎しようと心がけた。問題は、その時にどんな配慮が必要かってこと。一言の配慮があるだけで、ずいぶんと状況は変わることがある。「私の友達が遅く帰ってきてごめんね」「出張後で疲れているのに、朝早く出勤させてごめんね」「朝ご飯は私が作るから心配しないでね」。こういう一言が、どれだけ私の気持ちを楽にさせたか。

妻:あなただったら、私にそんな気を遣うかな?先日だって、あなたのオランダ人家族が新潟の実家に泊まってたけど、あなたは、自分の家族にそんなに気を遣っていた?

私:私が、あなたの出会ったことのない女友達を家に5連泊させたことがないから、何とも言えないよね。とても稀なケースだったと思う。

妻:あなたはそんな配慮しないと思うな。

私:とにかく、出張後で疲れきっている時に、2人のお客さんが交互に8連泊するのと、しないのでは、回復力に違いが出るのは想像できるよね?

妻:うん。

私:それへの配慮がほしかった。ただそれだけだよ。

妻:わかった。

ということで、一応、一件落着。気になったのは、妻が「男か女かは関係ないでしょ」と言ったこと。「嫉妬心」というのは、とても非論理的なもので、「嫉妬なんかして、かわいい!」とか馬鹿にされることもあり、プライドが高い人ほど認めるのが難しい。でも、本来、人間関係を支配しているのって、こういう超非論理的な感情であって、それを「幼稚」と片付けてしまうと、問題の本質から外れてしまう可能性がある。私からみたら、妻だって結構嫉妬深い。お互いの嫉妬深さに素直に向き合える夫婦になりたいと思う。
プロフィール

seventh star 7

Author:seventh star 7
黒岩揺光  
1981年、新潟生まれ。7人兄弟の末っ子。15歳で米国留学して以来、住んだ国は計8カ国に。海外生活計17年。日本では毎日新聞記者、アフリカでは難民キャンプの工場長、アゼルバイジャンで主夫、ジュネーブで国連職員などを歴任。現在は中東ヨルダンで妊娠した妻に寄り添う専業主夫。
 著書に「僕は七輪でみんなをハッピーにしたい」(ユーキャン)「国境に宿る魂」(世織書房)。
メール連絡先 yokuroi×hotmail.com (「×」を「@」にしてください) ツイッター:@YokoKuroiwa

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