共働きって、面倒くさい

共働きに比べ、片方が家を守り、片方がお金を稼ぐというのは、 とても役割分担が明確だ。妻が働き始めたため、「今日の買い物はあなた」「明日の皿洗いは私」「ゴミ捨てるのはあなた」とか、毎回毎回、役割分担しなくてはならなくなり、これはこれで、結構めんどくさい。妻が、木曜、金曜夜は大学院の授業があるから、木金の料理は必然と私の担当になり、朝ご飯は基本私。月火水の夕ご飯は妻がやり、担当でなくても、お互いを自然とサポートし合う形にしようとしている。

家事以上に大変なのが、「財布」だ。これまでは、どちらか片方しか稼いでいなかったから、「二人のお金」という意識が強かった。私が主夫の時、日本に帰省した歳、「スージンのお金で帰省しているの?」と家族や友人に聞かれ、「私たちのお金です!」と答えたものだ。

しかし、今はどちらも稼いでいる。しかも、ほとんど同額だ。共通口座を作るべきか。お互いの口座を保ちつつ、共同の固定出費を振り分けるかで悩んだ。

銀行でもう一つの口座を作るのが面倒くさいという理由で、とりあえず、別々の口座を保ち、私が家賃を、妻が食費などの他の固定費を支払うということにした。

しかし、ケチな私は、どうしてもこの振り分けが平等かどうかを考え続けてしまう。家賃は、私の給料の4割を占める。食費や光熱費などが、そこまでかかるだろうか、という疑問があった。

さらに、私が家賃だけを支払うなんていうのは、現実的に無理ということも判明した。例えば、私が買い物に行く際は、妻のカードで支払うなんていうのはできない。日本の食材店で10キロの米やなんやら買えば、それだけで1万円くらいしてしまう。さらに、運転は私の役割だから、ガソリン代だって私の支払いになる場合がある。後、妻は現金を持ち歩かないタイプで、二人で外食する時、カードが使えない所だと、私が支払わなければならない。

そんなことが続き、私は、昨日、妻に「家賃は、私が払ったら、次の月は、スージンが払うローテションにしない?」と打診した。妻は、少し黙り、「じゃあ、食費とかはどうするの?」とたずね、「とりあえず、今回は私、次回はあなた、みたいな感じでやればいいんじゃない」と伝えた。

妻:だったら、共通口座にしたほうが楽じゃない?

私:でも、そうすると、お互いのお金の使い方に干渉するようにならないかな?

妻:干渉じゃなくて、お互いの出費について透明にするのは当たり前でしょ。私たちのお金なんだから。

私:でも、お互い、稼いでいるわけで、少しくらい、個々で自由に使えるスペースは残しておいた方がよくないかな。

妻:私たちのお金なんだから、私たちが自由に使う。お互いのことを尊重すればそれでいいことじゃない。

私:例えば、私がちょっとカジノに行きたかったら、それにスージンは干渉しない?

妻:カジノはだめ。それは譲れない。

私:だから、お互いの価値観があるから、干渉しないなんてことはありえないわけでしょ。(そもそも、お酒を飲まない私が、一年に2−3回カジノに行って、計数万負けたとしても、お酒を飲む男性よりも年間の娯楽出費が少ないのは目に見えている)

妻:固定費だけじゃなく、私たちの将来の貯蓄とかはどうするの?

私:別口座があるから、お互いの貯金がいくらかわからないというわけではないでしょ。今回、スージンの大学院の学費は、まず、私のスイスの口座から払い、その後、スージンはアゼルバイジャンの口座からお金を引き出して、私に返したよね。それは、「私たちのお金」と100パーセント言い切れないことを証明していないかな。

妻:あれは、ヨーコーがうるさく言うからお金を返したんでしょ。

私:でも、大学院に行くと決めた時、私に「これくらいかかるからね」という相談もなかった。それは、スージンの中で、「今、私にはこれくらい貯蓄があるから払えるな」と思ったからじゃないの?共通口座にしたら、こういうのも一つ一つ干渉の対象になりうるよね。

妻:大学院がいくらかかるかくらいわかるでしょ?

私:あと、私が主夫の時、スマートフォンを買う時、スージンは私に「どんな理由があって、これを私が払わなければならないの?」って、私に聞いたよね?

妻:そんな風に言ったかな?

私:言った!よく覚えている。それに、今のパソコンはもう3年使っているから、買い替えたいと言っても、スージンは「まだ使えるでしょ」って言うよね。

妻:今のパソコンがまだ使えるなら、買い替える理由はないでしょ。

私:だからさ、とりあえず、別口座でやってみよう。家賃は一月ごとのローテションで、大きな買い物とかは、「前私だったから、次あなた」みたいな感じでいいでしょ。何か問題が生じるようだったら、その都度話し合っていこう。

妻:もう、あなたとこういう議論すると、頭が痛くなって、戦闘不能になる。ああ、疲れる。

ということになった。

その晩、ちょっとした参加費12ユーロの夕食会があった。スージンは、「あ!現金が今ない!」と言う。私は、「ほらみなさい。こういうことがあるから、家賃は私、残りはあなた、という風にはいかないでしょ?」と言った。妻は「もう、あなた、一人で行ったら?私お金がなくて行けないから!」

共働きって、結構面倒くさい、、、。
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Author:seventh star 7
黒岩揺光  
1981年、新潟生まれ。7人兄弟の末っ子。15歳で米国留学して以来、住んだ国は計8カ国に。海外生活計17年。日本では毎日新聞記者、アフリカでは難民キャンプの工場長、アゼルバイジャンで主夫、ジュネーブで国連職員などを歴任。現在は中東ヨルダンで妊娠した妻に寄り添う専業主夫。
 著書に「僕は七輪でみんなをハッピーにしたい」(ユーキャン)「国境に宿る魂」(世織書房)。
メール連絡先 yokuroi×hotmail.com (「×」を「@」にしてください) ツイッター:@YokoKuroiwa

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