妻と出会って10年

妻と出会って10年になった。10年。感慨深い。妻とフェースブック上の共通の友達は163人。私の全友人の3割に当たる。妻と出会う前の私なんて、誰かと2年以上おつき合いしたことすらなかった。15歳の時から、約2年ごとに引っ越ししているから、親友と呼べる親友もいない。私の人生において妻の占める比重が、私の乏しい表現力では手に負えないレベルに達している。

しかし、、。先日、家族がジュネーブを訪れた際、父が「もう、ヨーコーとスージンの関係も終わりが近づいていると思ってね、スージンに最後の挨拶をしようと思っていたところだ」と言う。「なんで?」と尋ねると、「だって、ブログ上では喧嘩ばかりしているから」と言う。

確かに、ブログではそうだ。でも、さすがの私も、ブログで、「今日は妻と手をつないで町を散歩し、私がおならしたら、『おならするなよ!』と怒る妻を、私が抱きしめ、『臭いからはなせ!』と叫ばれました」なんて、いちゃいちゃ話、ブログで書けない。映画と同じで、ブログは劇場型になってしまう。

10年たっても、まだまだわかり合えない部分はある。共働きになってから、私は常々、「料理は当番制にしよう」と妻に言ってきた。しかし、それに妻は反対する。

私の場合、家に帰ってから、韓国語の勉強やブログ執筆などなど、色々やりたいことがある。その時間をしっかり確保したいのだが、毎日毎日、誰が料理するのか、皿洗いするのか、買い物するのか明確でないと、「今日は俺がやらなきゃいけないのかな?今、妻を手伝った方が良いのかな?夜ご飯の材料どうするのかな?」などと考えてしまい、計画的に時間を過ごせない。

一方、妻は、「家でやることは、夫婦和気あいあいとやりたい」と言う。当番制にしたら、「家の中まで、『仕事モード』になって嫌だ」と言うのだ。自発的に、その時々の気分でやればいいと。当番制にしたら、「外食する場合はどうするのか?残業しなければいけないときは?」と逆に、対立が絶えなくなるのではと主張する。

 結局、私たちは当番制にせずにいた。そしたら2週間前、妻が帰宅時に、「フェルネーのスーパーまで迎えに来て」と言う。私はこの日、家近くのホテルで研修だったため、先に家に帰り、妻はバスで帰宅するという予定だった。本来なら家から2分ほどの停留所まで迎えにいけばいいのだが、フェルネーは車で約10分。

言われた時間に迎えにいったら、まだ買い物は終わっておらず、15分ほど待たなければならなかった。さらに、帰り道は渋滞。結局1時間近く、消費してしまった。買い物の内容を見ても、その日に買わなければいけないものはエビとトマトだけ。後はティッシュとか洗剤とか週末に買えばいいものばかり。

私は「エビとトマトだけだったら、会社の裏のスーパーで買って、バスで家の近くのバス停まで来れたじゃん」と文句を言い、「当番制にすれば、もうこういう問題は起きない」と改めて主張。「今日がスージンの当番なら、エビもトマトも事前に買っておける。どちらも当番じゃないから、『2人の食事ために買い物をする私をあなたが迎えにくるのは当たり前』という発想になり、非効率極まりない」と。

1時間以上の討論の末、妻が折れ、当番制が開始された。

 10年たっても、まだまだわかり合えない部分がある。

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でもね、お父さん。離婚するくらい深刻な対立だったら、ブログになんて書けないよ。これだけおおっぴらにできるというのは、ちょっとやそっとのことではブレない強固な何かで私たちが結ばれているという証なのです。

週末は10年記念でパリに行ってきます。
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プロフィール

seventh star 7

Author:seventh star 7
黒岩揺光  
1981年、新潟生まれ。7人兄弟の末っ子。15歳で米国留学して以来、住んだ国は計8カ国に。海外生活計17年。日本では毎日新聞記者、アフリカでは難民キャンプの工場長、アゼルバイジャンで主夫、ジュネーブで国連職員などを歴任。現在は中東ヨルダンで妊娠した妻に寄り添う専業主夫。
 著書に「僕は七輪でみんなをハッピーにしたい」(ユーキャン)「国境に宿る魂」(世織書房)。
メール連絡先 yokuroi×hotmail.com (「×」を「@」にしてください) ツイッター:@YokoKuroiwa

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