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男は火星から女は水星から

 「男はプライドを守ることを大切にし、女は円満な人間関係を維持することにより重きを置く」。1992年に出版され大ベストセラーになった「Men are from Mars, Women are from Venus」(男は火星から、女は水星から)のメッセージ。週末、妻と喧嘩になり、この本が、うまい具合に仲裁してくれた。

 事の発端は、ある共通の友人が私の言動に対して怒ったこと。詳細は割愛するが、その友人は「もう絶交だ!」と携帯メッセージを妻の携帯へ送った。それに対し、私は同じ日に謝罪のメッセージを送ったが、何の返答もなく、あきらめかけていた。

そしたら、5日後、他の友人とそれについて話している時、妻が「もう仲直りしました」と言うのだ。私は驚き、「どういうこと?」と尋ねると、「え?知らないの?彼からEメールが届いていたの」と言う。友人は、妻だけにメールを送っていた。妻は、「てっきり、あなたにも送られていると思っていた」という。

 家に帰って、妻から転送されたメールを見て、さらに驚いた。私が謝罪の携帯メッセージを送った翌日、妻が、個人的にメールで、「私の夫は冗談を言って人を和ますのがうまいのですが、それが人の逆鱗に触れることもありまして」とその友人に謝罪メールを送り、友人はそのメールに「わかりました。今回の事は水に流しましょう」と返信していたのだ。

 私は以下の三つの点でプライドを傷つけられた。

1. その友人が私の携帯メッセージに返信せず、妻のメールには返信したこと。
2. 妻が、私に相談なく、別途、謝罪メールを送ったこと。
3. それに返信が来ていたにもかかわらず、私に妻が報告しなかったこと。

 日本の会社員時代、「どんなに真っ当な提案でも、報告の順番を間違えたら、すべて台無しになる」と先輩から言われたことを思い出した。それは、報告を受けるべき人間の面子(=プライド)を保つためである。

しかも、その友人が女性なら、まだ良かったかもしれないが、男性だったという事実も、さらに私のプライドを傷つけさせた要因だったかもしれない。

 しかし、自分のプライドが傷つけられたと人に告げることは、さらに自分のプライドを傷つけることでもある。私は妻に回りくどい形で、文句を言った。

1. なぜ、メールを送る前に相談してくれなかったのか?
2. 返信が来たのに、なぜ、私に伝えてくれなかったのか?

 妻は、
1. 彼は妻の友人でもあるから、妻が個人的に謝罪メールを送ることに、特に問題があるとは思わなかった。
2. 怒らせた場面に妻も立ち合わせていたため、自分にも責任があると感じた。
3. 返信メールが私にも送られていると思ったため、報告する必要はないと思った。

 という。妻はこの友人の妻と特に仲良しで、彼との関係悪化は、女性同士の関係にも波及すると恐れたのだろう。いずれも、彼女が友人との人間関係を最優先に考えた結果であり、真っ当な答えだ。しかし、「プライド」を最優先に考える私は、「友人からの返信メールが私にも届いていると勝手に結論付けるというのはありえない!」と妻を責め続けた。

 妻は、自分なりに努力した結果なのに、責められることが理解できず、泣き始めた。私も、妻に、「自分のプライドが傷つけられた」と言うことができず、理解してもらえないのが辛かった。

 そこで、私は、この本のメッセージを思い出し、妻に「男はプライドを大事にする。一言、相談があるかないかだけで、その人のプライドを傷つけなくて済む場合が多い。だから、これから、気を付けてくれ」とお願いした。妻は頷いたため、私は、それで喧嘩は解決されたと思い、早く忘れたいから部屋を出た。

 しかし、妻にとってはまだ終わっていなかった。40分後、話しかけても、応じてくれない。まだ泣いている。「どうしたの?」と聞くと、「あなたは自分の言いたいことだけ言って、それで終わり。私の事を理解しようとは全くしてくれない」と言う。

 結果だけ見れば、妻のおかげで、この友人との関係が保たれたのだ。しかし、私はその経緯だけに執着し、妻を責め、一番大事な一言を忘れていた。

「ありがとう」

 妻の涙がようやく止まった。
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テーマ : 結婚生活
ジャンル : 結婚・家庭生活

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プロフィール

seventh star 7

Author:seventh star 7
黒岩揺光  
1981年、新潟生まれ。7人兄弟の末っ子。15歳で米国留学して以来、住んだ国は計8カ国に。海外生活計17年。日本では毎日新聞記者、アフリカでは難民キャンプの工場長、アゼルバイジャンで主夫、ジュネーブで国連職員などを歴任。現在は中東ヨルダンで妊娠した妻に寄り添う専業主夫。
 著書に「僕は七輪でみんなをハッピーにしたい」(ユーキャン)「国境に宿る魂」(世織書房)。
メール連絡先 yokuroi×hotmail.com (「×」を「@」にしてください) ツイッター:@YokoKuroiwa

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