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英語はできるけれど


キャンプの若者の英語力にはいつも感心させられる。高等学校に行っていない人でも、日常会話を英語がこなせることがある。キャンプ内の学校がケニアのカリキュラムを使い、公用語の英語が使用されているからだと思うが、母国語のソマリア語に加え、スワヒリ語に英語と、多言語を使いこなす難民の若者たちは頼もしい。キャンプの高等学校をトップレベルの成績で卒業したモウリドの英語力は、会話だけでなく読み書きもネイティブ並みだ。

しかし、得意なものがあれば、不得意なものもある。それが算数。七厘を配布された難民の家に調査に行く際、従業員は、七厘を使うことで何%の薪を節約できているか尋ねることになっているのだが、これがなかなか難しい。報告書を見ると、すべての難民が口を揃えて「30%」と返答したことになっている。これは何か怪しいと思い、主任/副主任との会議で、テストしてみた。

「いまここには、私を含めて6人の人間がいますが、女性の割合は何%でしょう?」そこにいた女性は、ラホだけだったが、まず、副主任のキモが「80%」と言い、私がしかめっ面をしたのを見て「あ、10%ですかね」と言い直してきた。他の答えは10%、8%、1%などなど。モウリドでさえ、「10%」と答え、高等学校卒業者でも簡単な算数ができないということが判明した。

四捨五入した正確な答えなど期待していなかったが、せめて、「10人に1人なら10%なのだから、それより少し大きい割合で15パーセントくらい」など、少しでも論理的思考を働かせた答えが出てくるかとは思っていた。

これで、工場の報告書にいくつもの記載ミスがあったのも、従業員から非論理的な要望をいくつも受けるのも、少し納得がいった。英語も大事だけど、人間の論理的思考力を鍛える算数、数学も同じくらい大事なはず。もっと、バランスの取れた教育制度にできないものだろうか。
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seventh star 7

Author:seventh star 7
黒岩揺光  
1981年、新潟生まれ。7人兄弟の末っ子。15歳で米国留学して以来、住んだ国は計8カ国に。海外生活計17年。日本では毎日新聞記者、アフリカでは難民キャンプの工場長、アゼルバイジャンで主夫、ジュネーブで国連職員などを歴任。現在は中東ヨルダンで妊娠した妻に寄り添う専業主夫。
 著書に「僕は七輪でみんなをハッピーにしたい」(ユーキャン)「国境に宿る魂」(世織書房)。
メール連絡先 yokuroi×hotmail.com (「×」を「@」にしてください) ツイッター:@YokoKuroiwa

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